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マレーシア 編

総括

 マレーシアでは、主として、マレー語、インド語、中国語が話されている。これは、エスニックグループとしての、マレー系、インド系、中国系に対応する。人口比率としては、全国では、マレー系、中国系、インド系の順だが、ペナン島では、中国系、マレー系、インド系の順となる。このことに伴い、一般社会での言語状況は、クアラルンプルとペナンでは、若干異なるが、言語政策的には、一致しているので、ここでは、マレーシア全体の言語政策とそれに対応する形での、情報規格政策の必要性と、日本の果たしうる役割について考察する。

 マレーシアの人種言語政策としては、一貫してマレー系、マレー語の優遇策が採られてきていることは、言を待たない。経済の中国系、政治・行政のマレー系という切り分けが可能なことが、直接的なヒアリングからのみではなく、移動中のタクシーの運転手との会話などからもうかがえた。マレー語優遇策は、教育の場に端的に現れており、初等教育においては、それぞれの母語に対応する形で、マレー語、中国語、インド語の教育が行われているが、中等教育以降は、一貫してマレー語中心の教育に移行している。1995年以降、初等教育において、(マレー人の学校では)マレー語の教育に、従来のラテンアルファベットに代わって、Jawiが用いられるようになった。Jawiは宗教関係で必須のものであり、一部地域では日常的に使われていてJawi文字の新聞も、日刊、週刊がある。教育過程でJawiを拾得した人口が増大することに伴い、社会におけるJawiの重要性も、今後飛躍的に増大するものと思われる。

 マレーシアでは、1994年に、ISO/IEC 8859のラテン=アラブ面を拡張する形で、Jawiに対応する文字コードを正式に制定しているが、まだ正式に8859に登録されていない。また、ISO/IEC 10646には、Jawiに独特なキャラクター6文字が、既に収録されている。

 問題は、これらの規格化が、現実の情報環境に有効に機能していない点にある。何よりも、ペナン、クアラルンプルにおける、それぞれの地域を代表する情報処理研究/教育機関の指導者が、Jawiの情報規格化に関して、正確な情報を把握していなかった点に端的に現れている。実際に、Jawiが必要とされる局面があっても、現状では、特殊な専用ソフトウエアを用いたり、一般のアラビック用のシステム/ソフトウエアの一部のキャラクターをJawi用に入れ替えたりして、使う例が目立っている。

 コードセットにISO/IEC 10646を選択すれば、最小の変更(もしくはそのまま)で、アラビック用のシステムが利用可能であるにもかかわらず、その利用は、一部のJawiによる新聞の編集印刷などに限られている。8ビット規格にしても、規格としては国内で制定されているが、それを用いた実装例は現状では存在しない、とのことだった。マレーシア国内において、コンピュータ上のJawi利用のニーズを満足させるためには、8ビット系、16ビット系に係わらず、その実装の促進と実使用のための普及促進が不可欠となろう。その際、普及しているO.S.(具体的にはMS Win95)において、Jawiを利用できる環境を整備するのが最短の方法だと考えられる。

 今後、Win95の内部コードのUnicode化(ISO/IEC10646化)は、急速に進むと思われるが、短期的には、ユーザーインターフェースの部分には、ISO/IEC8859に対応する形でのコードページの切り替えが、引き続き用いられることと思われる。

このような見通しを前提とすると、Win95へのJawiの実装を促進するためには、JawiのISO/IEC8859への登録が、非常に効果的であると思われる。

 技術的な可能性の検討が必要ではあるが、ラテン=アラビックの面への、Jawi、Urdu、Prsi(ペルシャ語)などの拡張提案の実現可能性は、非常に高いように思われる。新聞なども、マレー語、中国語、インド語、英語のものが併存しており、Jawiによるものも少数存在する。将来的な日本の役割としては、ビルマ語なども含め、国内に情報規格化の要請が高く、ISOへの登録要求がありながら、リソースの関係で、対外的な活動が出来ない国=言語に対し、民族自決の原則を守りながら、ISOへの対応を支援する、といった活動が可能と考えられる。

 

 

 

1998年2月25日

10:00~12:00

訪問先:マレーシア科学大学(University Sains Malaysia)

Zaharin Yosoff, Ph.D.(Professor)

Dean, School of Computer Sciences

Coordinator, Computer-Aidede Translation Unit

Chairman, Innovations, USM IT Council,

Tang Enya Kong, Ph.D.

Lecturer

 

 

 

 

・カラー表現においては、文化・習慣的な問題と、コンピュータにてどのように使うかという問題があり、双方からのアプローチが必要であろうという合意が得られた??  

 

 

1998年2月26日

10:00~12:00

訪問先:National Universiti of Malaysia(University Kebangsaan Malaysia)

参加者: 

Prof. Dr. Abdul Razak Hamdan

Dean, Faculty of Information Science & Technology

National Universiti of Malaysia,

Prof. Dr. Tengku Mohd.T. Sembok

Timbalan Dekan, Faculty of Information Science & Technology

National Universiti of Malaysia,

Mohamad Shanudin Zakaria PhD(Reading)

Assosiate Professor

Department of System & Management Science

Faculty of Informaton Science & Technology

National Universiti of Malaysia,

Belal Mustafa Abu Ata

Pensyarah

Jabatan Sains Komputer

Faculty of Informaton Science & Technology

National Universiti of Malaysia

 

・Jawi文字においては、アラビア文字にない6文字は強く要望されているとのこと。  

 

14:00~16:00

訪問先: SIRIM Berhad

参加者:

Mr. Rajinder Raj

B.Sc(Hons)-Mech. Engineering

General Manager

Standards Management Department

SIRIM Berhad,

Ms. Saleha A. Jalil

M.Sc in Quality Management

B.Sc. Food Science & Tech.,PMIFT,MTA

Manager

Standards Development Section

SIRIM Berhad,

Ms. Siti Mariam Rahmat

BSc(Hons)Physics

Standards Officer

Standards Development Unit

SIRIM Berhad,

Mr. Ahmad Hishamuddin Abdullah

Director

INFOLAB

KOLEJ MELAYU KUALA KANGSAR,

Assoc. Prof. Dr. Ahmad Zaki Abu Bakar

Manager

Integrated Graduate Development Scheme(IGDS)

Business & Advanced Technology Center

 

 

 

 

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この中で、政府の方針としては、マレー語が特に重要視されている模様である。教育の場においても、初等教育の場では、マレー語、インド語、中国語を選択して学習することが出来るが、中等教育以降は、マレー語を用いてさまざまな教育がなされる。

また、都市部においては英語を話す人も多くいる。

 

マレー語の記述方法は、二通りある。

一つは、Jawi文字であり、もう一つは、ラテンアルファベットである。

ラテンアルファベットにおいて、かつては"e"+"-"が用いられたこともあるが、現在では、標準的な7bitAsciiコードで表現できる範囲の文字しか用いない。Jawiは、ペルシャで用いられていたアラビア文字を起源として持ち、一般的には、アラビア語が使用可能なシステムがあれば、十分実用的な使用が可能である。ただし、六つのキャラクターが、マレー語表現のために独自に作られている。

 

結構、CICCと関係があるみたい。

 

マレー

ローマン

50年ぐらい前

 

ペルシャ起源ジャウイ

ノースイーストで、使った。

ジャウィ

kelentn

アラブのシステムを使う

8ビットアスキーで出来る。

たぶん、ISO8859の切り替えで出来る。

 

 

中国

中国のソフトではだめ。

台湾=中国

BIG5とGBの混在

記号についてが面倒

文字は何とかなる

中国系はあまりワープロを使わない

ペキン大学のシステムを使って新聞を作っている。

一般的には、簡体字

現在初等教育で教えているのは、簡体字10年か15年前

 

オランダとかイギリスにジャウィの歴史文書をデジタル化したか

このようなニーズは無いのかな?

 

1957年にイギリスから独立

ジャウイにある三つのキャラクターは、アラビックシステムでは使えない。

 

マック用のジャウィソフト?

WinSoft

グルノーブル

Christian Boitex

Win Text Jawi

 

インド系はマレー語を話す。

 

結論:ジャウィには、アラビックに無いキャラクターが3つある。ジャウィをコンピューターで表現するニーズが一定程度存在すれば、これを規格化する意義は存在するであろう。

 

 

 

 

初期教育では、中国、マレー、インド

カントニーズは少し

 

マンドリン

インディアン

 

・書店において

 書店において教育用の書籍がマレー語、中国語、インド語(?)で存在。コンピュータ関連の雑誌は輸入物が多い。

 Jawi文字で書かれた教科書もあるが、英語による説明がついていないばかりでいなく、ラテン文字による記述も存在しない。たぶん、ラテン文字とJawi文字は、Translitelableだからであろう。

 おばさんが、Jawi文字で書かれた教科書らしきものを3冊程買った。わたしも同じ物を2冊買ったが、あとの1冊は見つからなかった、まさか、そのおばさんに「お前は何を買った…??」と聞くわけにも行かないし…、でも聞いておけばよかった…。購入した2冊のうち1冊は、小学生が平仮名の書き方を学ぶときに使うような、いわゆる「Jawi文字の書き方」のような本である。もう1冊は、おばさんのまねして買ってはみたものの、何の本名のかは未だにわからないが、たぶん、マレー語の教科書からalphabetとJawiの対応がわかれば、あとはマレー語であるので何とか行けるか…、と考えている。

 

シンガポール 編
 

総括

 開発途上国への情報規格の国際化に関する支援について(シンガポールでの調査結果を前提として) 今回の調査では、多くの国、地域で情報分野の規格の分野において、一定の必要性がありながら、国内規格の策定とその普及、国際規格への登録などに関して、予算的な問題、ノウハウの欠如などの理由で、実行に移せていない問題が多々あることが判明した。

 こうした中で、シンガポールは、例外的な存在と考えることが出来る。独自の言葉を持たない上に、英語、中国語、マレー語、タミル語などが混在しており、国の情報化政策と相俟って、情報分野における多言語化が、高度に発展している。情報分野における多言語化のノウハウが蓄積されていることと、ISO/IEC JTC1/SC2のPメンバーである点を考え合わせると、シンガポールの協力が得られれば、さまざまなメリットがあると考えられる。

 具体的には、シンガポールの標準化組織との連携を密にし、国立シンガポール大学システム科学研究所(SSI)との技術的協力、ISOの会議、投票の場における協調、具体的なシステム開発、ニーズの収集の局面でのシンガポールCICCを通してのスターグローブ社への業務委託などの形態が考えられる。

 いずれにしても、情報分野での技術的、経済的、政治的(ISO投票など)での支援を行う際、シンガポールなどのアジアにおける情報先進国との協力は、日本単独での支援に比べ、その国際的な意義を深くすると考える。

 

 

 

1998年3月2日

10:00~12:00

訪問先: National University of Singapore, Kent Ridge Digital Labs

面会者: 

Dr Low Hwee Boon

Senior Director, Strategy

Kent Ridge Digital Labs

National University of Singapore,

Cao Ling, Ph.D

Project Leader, Senior Software engineer

Kent Ridge Digital Labs

National University of Singapore,

Leong Mun Kew, Ph.D

Associate, Research Staff

Kent Ridge Digital Labs

National University of Singapore,

Dr. Paul Wu Horng Jyh

Associate, Research Staff

Kent Ridge Digital Labs

National University of Singapore

 

 世界中の中国系企業の名称、略称、経営者の氏名などの検索システム。アルファベット、簡体字、繁体字で検索可能であり、曖昧検索をサポートしている。 米国のTRECプロジェクトに参加した高速検索システム。

 

 

 

 

 

14:30~16:00

訪問先: Star+Globe Technologies Pte. Ltd.

面会者:

Theresa V. Chan

Sales Account Manager

Star+Globe Technologies Pte. Ltd.,

Chong Chiah Jen

Product Line Manager

Star+Globe Technologies Pte. Ltd.,

Lee Sun Pin

Senior Software Engineer

Star+Globe Technologies Pte. Ltd.

 

・National University of Singapor, Institute of Systems Scienceから1年前にスピンアウトして出来た会社であるスターグローブ社においては、Unicode(ISO/IEC 10646)に基づいたマルチリンガルソフトウェアの製造販売を手がけており、アメリカ合衆国、ヨーロッパ、インド、スリランカに市場を持つ。 ・シンガポールの中国系は福建省からの移入が多く、政府のセイ・マンダリン制作もあり、ほとんどがマンダリンを話しているということである。○文字・カラー表現調査

・マルチリンガルの国シンガポールにおいては、普段使っている言葉も、マンダリンと英語の合わさった言葉を用いており、色名における特異な表現は使わないということである。

・色表現においては、それぞれのオリジナルな国における言語に依存した表現が…。